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マルニファニシングでリノベーションするメリット

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マルニファニシングでリノベーションするメリット

インターネットで「家具の修理」と検索すると、たくさんの修理業者さんが出てきます。同じ修理内容でも私どもよりもお安く修理されている業者さんも見受けられます。
わざわざ自社で直し、新しく仕立てるメリットは? と問われれば、“型紙“を持っていることと答えています。

型紙とは生地を裁断するときに使う道具で、いわば家具ごとに存在する定規のようなものです。型紙を生地に当てながら印をつけ、その線に沿って裁断していきます。
「これらはうちの財産だ」とよくスタッフの間で話をしています。製品によって型紙の形が異なるのはもちろんのこと、同じ製品でもお選びいただく生地に合わせて何種類も用意するため、マルニファニシングにはたくさんの型紙があります。その数およそ1,200枚。膨大な型紙を保管して、修理に対応しています。


型紙には、先人たちの手書きのメモが残されています。この場合は、#3691番という生地ではどの柄を中心に裁断すればよいか記載されていました。
裁断のかたちだけではなく、注意点も記すことでノウハウの蓄積となります。こうしておくことで、次世代のスタッフが迷わずに修理を行うことができるのです。仕上がりにムラがなく、新しい製品と同じような仕上がりを実現できるところが、メーカーならではの強みだと思います。
また、40年以上変わらずに取り扱っている生地もありますので、発売当時と同じ生地で張り替えることもできます。

ちなみに型紙がない場合はどうするか? お預かりした家具の生地を丁寧に外していき、そこから型紙を製作します。修理職人の腕前が仕上がりを決める大きな要素となります。

これらは長く家具製作を続けているメーカーだからできること。古い家具に新しい命を宿らせるように、リノベーションを行っています。

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